第1回 授業開き・ガイダンス

導入  

 いきなりタブレットは使いこなせないので、まずは授業ガイダンスを行いながら、タブレット(Microsoft surface go2)に慣れるためにクイズや自己紹介を「ロイロ」(株式会社ロイロのアプリケーション、ロイロノート・スクール)を使って行いました。

ロイロノートの画面


 ロイロへのログインの方法や、ノートの作成方法は公式HPを見ていただいた方がいいと思います。

授業でロイロを使うメリットは多くありますが…

  1. 授業ごとに「ノート」を作成できる。タブレットの中に黒板を入れたイメージです。その授業で何をやったか、課題に対して自分がどのような意見を書いたかを記録でき、ネット環境があれば、スマホからでも、いつでも閲覧できる。
  2. PDF、画像を送信できる。印刷したプリントはこれで必要なくなりますし、無くさない。定期テストの模範解答や、授業スライドもロイロを通じて配信(著作権には注意)。
  3. カードを作成して、意見を書くことができ、共有したり、教員に送信することが可能。イメージとしては、付箋をB紙やホワイトボードに貼って意見を出し合う、グループ分けするというアクティブラーニングや授業(KJ法)があると思いますが、それがタブレット上でできます。タブレット上であれば、密になりませんし、準備もいりません(本当は早く、適切な密度でKJ法をやれたらいいんですが)。
これからの授業の中で、カードを作成したり(毎授業作ります)、画像を配信したりするので、上記以外のメリットも挙げていきたいと思います。

授業スタート

展開1

で、まずは自己紹介をロイロ上で行いますが…生徒の活動は以下です。
  1. カードを作成。自己紹介を記入。
  2. 提出箱に提出。
カードの作成から提出まで
教員側の準備は
  1. カード作成の指示
  2. 提出箱の作成。
提出箱の作成その1


全てロイロの画面から直感的にやれるので、ハードルは低いかと思います。
提出箱の作成その2

提出箱の機能は
  1. 提出期限を設定できる(日付、あと10分など自由に設定できます)。期限なしも可能。
  2. 誰がどのカードを提出したかを確認でき、コメントをつけて返却できる。
  3. 集まってきたカードを 生徒にも共有できる(初期設定では共有しない設定になっている)。共有する際には名前を伏せることができる(これは結構良い機能。自分の意見に自信が持てなくて、発表できないことってあると思いますが、誰が書いたかわからなければ、意見を発表しやすいと思います。もちろん教員側は誰が書いたか把握できます。)。
 とりあえず、10分ほど時間をつくりましたが、続々と提出箱に自己紹介が集まってきます。今回は「氏名」以外は自由記述にしましたが、部活動、趣味、誕生日、「1年間よろしくお願いします」などの一言コメントを積極的に書いてくれました(個人的には年度当初に行うクラスでの自己紹介よりも内容的には豊かだと思いました。声が小さくて聞き取れないとか、前に習えのような定型の自己紹介よりはいいなと思いました。)。

この自己紹介を「回答共有する」に設定し、自由に閲覧できるようにしておけば、地理の授業でなくても、クラスのLT、学級活動でも有効だと思います。
ちなみに回答はPDFとして出力できます。口頭での自己紹介も楽しいし、良いこともたくさんありますが、スマホに慣れている最近の生徒にとってはタブレットを使うことで、良くも悪くも、口頭ではちょっと恥ずかしくて言えないなーということも自己紹介できたりします、良くも悪くも(個人的にはSNSで過激な発言が目立つのはスマホと匿名というフィルターで、相手の反応が見えにくいからではないかと思っています、逆に自己紹介の時には端末を通すことで恥ずかしさのハードルが下がって良い効果を生んでいると思います)。

提出箱の作成その3、プラスαの機能

展開2

もう少し、タブレットに慣れるために、後半ではロイロのテスト機能を使って、クイズを行いました。このクイズは地理の授業を面白そうだなって思ってもらう意味もあるので、『FACT FULNESS ファクトフルネス〜10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正く見る習慣〜』(ハンス・ロスリング、オーラロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド 著、上杉周作・関美和 訳)から出題しました。
テスト作成その1


テスト作成その2


この本の「はじめに」には、私たちがどれほど世界のことを知っているかチェックする13問の三択クイズがあります。

例えば、
世界中の1歳児の中で、なんらかの病気び対して予防接種を受けている子どもはどのくらいいるか
選択肢は20%、50%、80%の3択ですが、正解は80%(報筆時)で、正当率は8%でした。いわゆるサイコロや鉛筆を転がした方がいいレベルの正答率です。本の中でも、チンパンジー以下の正答率とツッコまれています。

集計結果のタブを選択するとグラフ表示します。Excelデータとして書き出すこともできます。



このクイズはどれもとても正答率が低いです。間違った先入観で答えることになり、「自分が知ってる世界と現実の世界はこんなにもギャップがあるのか」と感じてもらって、今後の授業、特に「地誌」への興味・関心を持たせます(授業のハードルも上がりますが…)。

こんな風に「地理の授業って面白うそうだなー」と思ってもらってガイダンスを終わりました。


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