第2•3回 いろいろな地図を知ろう
テーマ:いろいろな地図を知ろう
内容:投影法、メルカトル図法、モルワイデ図法、正距方位図法
導入問題:教科書のウォームアップ問題(地図を使って、2国間の距離、面積の大小、飛行機で旅行する際の通過地点を考える)
思考問題 基本課題①:導入問題のアレンジ
発展課題①:平成30年度第1回高等学校卒業程度認定試験問題をアレンジ(正距方位図法でわかること)
第1回でロイロの使い方に慣れてもらってところで、本題に入っていきます。
と言っても、まだ2回目ですので、慣れないことも多く、1回で終える内容を2回分の授業を使って行うことになりました。ロイロを使うといいこともありますが、トーク&チョーク&スライドで授業をするよりも1.5倍くらい時間がかかるということが1年やって分かりました。
地理総合で使う分には良いかもしれませんが、探究やいわゆるB科目の授業では毎回ロイロを使うのは難しいと思います。
ロイロのメリットを補足していくと
問いに対する答えはロイロ上でリアルタイムで閲覧できるので、プリントのように授業後に回収する必要がなく、授業中に採点、チェックでき、即時フィードバックができる。実際には全てにコメントをつけたりすることは授業中にはできないので、選別してコメントをつけた返却したり、机間巡視しながら紹介するようにしています。
カードにコメントをつけて返却する |
コメントをつけて返却するという機能ですが、
生徒が提出箱に提出したカードにコメントを入力またはスタイラスペン(Apple Pencilなど)で手書きして返却することができます。私は「もう少し、詳しく」、「あと少しで正解」、「いい視点!」(なるべくポジティブにコメントしてます)とか手書きして返却しています。
リアルタイムでフィードバックをすることは、ロイロではなくても、挙手して指名しても同じようなことはできるじゃないかという声もあると思います。ロイロで回答や意見を提出させることのメリットは、リアルタイム・フィードバック(思いつきの造語です)と埋もれた鋭い意見を見つけて、紹介できることだと思います。机間巡視と挙手だと、いい意見なんだけど発表されない、いい間違いなんだけど発掘されない意見や回答があると思いますが、そのような意見をロイロを使うと拾えます。
かっこいいことを言うと、多様性が叫ばれる中で、とんがった意見や斬新な意見があって当然で、どんどん紹介すべきだと思います。たまに、こちらが想定しない意見や論点が生徒側から出てきたり、それによってこちらが学ぶこともあります。そういう機会が増える道具がロイロでもあると思います。
やっと本題です。
導入
単元のはじめには教科書に導入問題が用意されていることが多いと思います。その導入問題をロイロの「テスト機能」を使ってやってみました。「テスト機能」の使い方は「はじめに・ガイダンス」の授業で紹介しています。
補足をしていくと
テスト作成画面 |
テストの形式は単一選択・複数選択・自由記述を選べる |
生徒側から見た画面 |
- 解答形式は単一選択、複数選択、自由記述が選べる
- 自動採点機能があるので、はじめはOFFにして締め切りが近づいたら、ONにするなどの使い方ができる
展開
ここからは教科書の内容を進めていきます。導入で間違いの多かった部分などを念頭に置きながら、授業を展開していきます。プロジェクターとiPadを使って、スライドを再生しながら講義式の授業をしました。
今回、思い切ってノート・板書はとらなくても良いよと宣言しました(メモ等を取りたい人はどうぞとも言いました)。これまでもスライドを使った授業をやってきましたが、スライドをノートに書き写すことに一生懸命になる生徒が多くいました。そこで、ロイロで授業スライドは配布することができますから、スライドを書き写す必要はないと宣言してみました。授業スライドを書き写すことよりも、話を聞くことに集中しよう!と。
これを1年近く続けた結果は、ここから長いです。
まずメリット
- 授業スライドがロイロ上で見れる(紛失しない、スマホさえあれば見れる)
- テスト前にロイロ上でスライドを見て勉強できる
続いてデメリットと要望
- 手を動かさないと眠くなる
- メモを取りたい
授業スライドを早くほしいという要望「ノートをとらないで、授業スライドに集中させた」結果は比較ができないので分かりませんが、顔が上がっている生徒は増えたと思いますが、集中しているかどうかは個人の意識に左右されるかなと思います(手を動かさないと眠いからといってノートをとることに一生懸命なことが集中していると言えるのかは分からないし、個人によると思います)。メリット1に関しては本来、生徒はプリント類はなくすべきではないのですが、教員側にはプリントを印刷する、配布する、回収する手間は省けるというメリットがあります。全てロイロ上でできますから(ただし、WordやExcelは扱えない)。メリット2はテスト前に復習しやすいという声はありますし、その通りですが、個人的に、スマホで勉強するというのにネガティブ要素があります(「スマホ脳」などを読むと…やめた方がいいかなと…ただし、それを言い出すと、このタブレットを使った授業そのものが成立しなくなる)。デメリット1に関しては、全く手を動かさないわけではなく、10〜15分の講義式(トーク&スライド)のあと、ロイロを使ってアクティビティを、それが終わったら、10〜15分の講義式、授業のまとめを兼ねて、ロイロを使ってアクティビティという流れなので、なんとか頑張ってほしいと思うのですが、私の声のトーンや落ち着きすぎた話し方もあって眠いみたいです。眠い時は眠いですからね…ロイロのカードは各自で作成できますから、メモをカード(スタイラスペンで手書き、入力)で残すなど、来年度は考えてもいいかもしれません。デメリット2に関しては、上で書いたようにメモを残すことは可能ですので、来年度以降の課題です。デメリット3に関しては、ちょっと補足が必要かもしれないのです。スライドを早くほしいとはどうゆうことかと言うと…授業で使ったスライドはテスト1週間前にロイロを使って画像として配布しています。それを授業ごとや授業前にほしいということです。そんな生徒がいるのかわかりませんが、地理の授業を予習したい、復習したいという猛者がいるならそうしても良いのですが…、授業中にスタイラスペンで書き込みしたい生徒もいるかもしれませんが。あとは、用意する教員側の問題なのです。講義式と言っても、様子を見ながら発問しますから(授業は生き物と言いますから、どんな発問をするかはやはり授業によって異なります)、スライドに発問の答えが載っていると、授業前配布ではネタバレします。じゃあ、穴埋めにすればいいじゃいかという話ですが、穴埋めに集中されては困るし、授業スライドとは別に穴埋め用のスライドを作る余裕はありませんでした。授業中にスライドが見つかることもありますし…今年度は全ての授業をロイロでやると宣言した結果、1回の授業で最低2回のロイロを使ったアクティビティを考えることで精一杯でした。ということでテスト前の配布になりました。以上、「板書をノートに写すスタイル」から「スライドをテスト前に配布するスタイル」に変更したメリットとデメリットでした。
かなり脱線しましたが、
まとめ
最後に振り返りのために、今日の学習内容の確認するために小テスト的なものをロイロのテスト機能を使って行いました。小テストは「基本課題」と「発展課題」の2つを用意しました。この小テストをやるスピードも人それぞれだと思うので、「基本課題」は必ずやることにして、「発展課題」は余裕がある人はやってみようということにしました。解説も基本課題まではして、発展課題はしません。問題はセンター試験の該当問題をアレンジして1題ほど出題することが多いです。センター試験の該当問題を探すのはちょっと手間ですが、印刷・配布・回収・採点の手間を考えれば、ロイロ上でやってしまった方が楽なと思いました。ちなみに今回は、導入問題のアレンジと高卒認定試験の問題のアレンジです。最後の5分とかでやるのに、センター試験の1問分はちょうど良いですし、4択であればテスト機能の自動採点を使えば採点も簡単です。
終わり
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